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◆第5回桜文大賞
●最優秀賞
「母にあげた泥んこ桜」
               松田梨奈/福島県

 お母さん、覚えていますか?私が、幼稚園の年長さんのころ、バスの待ち時間に、いつも作ってプレゼントしていたものを……。
 それは、幼稚園の園庭に桜の木があって、その近くに落ちている花びらを泥とまぜ、ナイロン袋に入れて、家に持って帰っていたことだよ。今、思うと何で、あんなきれいでも、かわいくもない物を持って帰っていたんだろうって思うよ。でも、あんな汚い物を、お母さんはニコニコしながら、「ありがとう。きれいだねっ。」って言ってコップに移しかえて、台所に置いてくれたよね。あの時すごくうれしくて、次もまた作ってこようって思ったんだ。今こうやって中学生になってみれば、桜の季節に、泥んこ桜を作る事は、なくなっちゃったね。
 でも、今度は泥じゃなくて水でかわいく作ってあげるからね。

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