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◆第5回桜文大賞
●桜文大賞
波多野真喜子/福岡県

 バアちゃん、そちらでも楽しんでいますか、『花札』。仲間はあの頃の醤油屋のおっちゃんと一福旅館のおばちゃん、中尾のおじさんの四人組でしょうか。毎日と言ってよいほど白い座蒲団の上で花札が踊っていたっけ。あんまりよいながめとはいかないが、バアちゃんは手元に配られた札に、三月の桜を見つけると「春は弥生の桜が命」と言っては素早く扇の形に広げるそのしぐさが決まっていて、バアちゃんは緋牡丹お竜ばりのかっこよさでしたよ。花ふだの華やかな桜の絵が美しくて私も何度か手にとったりして遊んだりしたものだが、あの頃いつも醤油ビンがいっぱいあって不思議!だったよバアちゃん。
 桜の季節に満開の木の下を通ると自然に「春は弥生の桜が命」とつぶやいてしまいます。少々不謹慎な思い出とはいえ、バアちゃんやっぱり桜はいいねえ!。
 私もね、そろそろバアちゃんの年に近づいてきましたよ。

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